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中山修のブログ

通気胴縁工法の問題点

2020年1月24日( 金)

建築において、防水は非常に重要な役割を果たします。

 

防水には「一次防水」と「二次防水」というものがあります。

 

一次防水は、外壁や屋根の仕上げ材のことで分かりやすいですよね。

 

建物の一番外側にあって、雨や風を防ぐための役割を果たしています。

 

外壁サイディングを施工したら、その外壁ボード同士のつなぎ目は隙

 

間が空くので、その隙間を埋めるために「シーリング材」というもの

 

を注入します。

しかしこのシーリング材は劣化しやすいものが多く、ひび割れたり、剥がれたりが多発します。

 

なので、千癒の家では外壁にサイディングは使用しませんし、シーリング材も劣化しやすい一次防水部分には出来る限り使いません。

 

サイディング外壁には定期的な点検と補修や張り替えが必要になってきます。

 

結果的に、雨水が外壁の中にまで入り込んでしまうことになる可能性が出てきます。

 

さて、そこで二次防水の出番です。

 

これは、一次防水ラインを飛び越えてきてしまった雨水などに対して効果を発揮します。

 

外壁は透湿防水シートや屋根であればルーフィングという建材になります。

 

つまり、構造上、日本の家の防水は二段構えであり「長期優良住宅」などの通気胴縁工法などはこれになります。

 

 

そして、ここからが本題になります。

 

外壁のシーリングなどが劣化していくことが分かっている以上、透湿防水シートによる二次防水は「最後の砦」といったところなのです。

 

しかし透湿防水シート、白蟻薬剤や太陽熱で化学変化を起こすことが報告されてきました。

 

新築住宅には防蟻薬剤も必要なものですから、これを散布しない、ということは難しいでしょう。

 

透湿防水シートは、本来水を防ぐべき、お施主さまの資産となる家を守るためにとても重要な建材なのに、この程度の外的要因で、その役目を果たせなくなってしまってよいのでしょうか?

 

日本透湿防水シート協会」も、もちろんその現象を承知しているようで、HPのお知らせを見ると、下記のように記載があります。

 

日本透湿防水シート協会

 

表題の件、従来は、防蟻・防腐剤が十分に揮発した構造材を使用する限り、透湿防水シートへの影響はほとんど無いものと考えられておりましたが、昨今、構造材のみならず通気胴縁に対しても防蟻・防腐処理されるケースが増加しており、雨水に晒され溶け出した防蟻・防腐剤が透湿防水シートの防水性を低下させるリスクが高まってきております。

防蟻・防腐処理されている胴縁を使用する場合、
施工中雨水で濡らさぬよう、胴縁施工後は外装材を速やかに施工するなど、十分にご注意頂きたく、お願い申し上げます。

 

施工中に、雨で濡らさないようにしてください」というのは、裏を返せば「濡れてはまずい素材です」と言っていることになります。

 

 しかし、先にお伝えしたように、これは二次防水ライン。

 

突破されてしまうリスクのある一次防水の先の、最後の砦であるはずです。

 

それなのに、これを濡らさないでくださいというのは、その本来の「防水性能」を有していないということになります。

 

実はこのような問題は、10年近く前から言われていたことでした

 

また、海外の製品では、こういった課題を解決している透湿防水シートもあります。

 

ですので、そのリスク解消が実現不可能というわけではないのに、国産メーカーの透湿防水シートは、ほぼすべて、この「防水シートなのに防水しない問題」が起こっているのが現実です。

 

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中山 修
(なかやま おさむ)
代表取締役 中山 修
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