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家を建てると、アトピーによい?
2021年6月8日( 火)

はじめに

家を建てることは、様々な面でいい効果を生み出します。住まいが新しくなるということは、精神的にも肉体的にもプラスに作用することが多く、住環境がそれだけ、私たちの生活や人生にとって、とても重要なファクターであることがわかります。その中でも、具体的に最もわかりやすく示してくれるのが、健康面の改善です。特に、アトピーなどのアレルギーの症状が改善された、あるいは治ったという声を多くのお客様から聞きます。そこで、今回は、家を建てるとアトピーが治ることについて、解説したいと思います。


アトピーとは

アトピーとは、正式な病名を、アトピー性皮膚炎といいます。痒みが強い、長く続く湿疹です。よくなったり悪くなったりを繰り返し、慢性化しやすい病気です。

アトピー性皮膚炎の多くは乳幼児に発症します。生まれて間もない赤ちゃんはなりにくく、乳児のほとんどは生後2から3ヶ月あたりからポツポツと発疹の症状が出てきます。患者の8割は5歳までに発症しますが、最近では20代や30代になって発症したり、悪化したりするケースも増えています。

病気になる主な理由は、大きく分けて2つの要因が挙げられます。ひとつは、患者のほとんどがアトピー素因と呼ばれる体質を持っています。アトピー素因とは、両親や家族がアレルギー疾患にかかったことがあるかどうかということで、遺伝的な要因といえます。2つ目が、環境による要因です。なんらかの刺激によって、肌のバリア機能障害やアレルギー炎症反応して発症します。人によって様々ですが、この「遺伝要因」と「環境要因」が発症と悪化の原因であることがわかっています。アトピー素因(=体質)を排除することは難しいですが、環境要因(例えば、ダニやハウスダスト、化学物質など)は、対策や生活習慣や環境の見直しによって、改善することができます。それは、この病気が治療によることだけでなく、環境改善などによって、治るという事実があるからです。

厚生労働省によると、2008年から2017年の10年間でアトピー性皮膚炎の患者数は34.9万人から51.3万人と16.4万人増加しています。近年は特に増加しており、20〜30歳の若い世代では、95%の人が何らかのアレルギーに発症の可能性がある状態にあるとされています。これほどまでにアレルギーが急増した原因として、難しい言葉で「衛生仮説」という学説があります。きれいになりすぎたのが原因と考える説です。人間を含めすべての生き物には、外から体に侵入する細菌や異物から自分を守る免疫というシステムが備わっています。手が傷ついたときに血が出て、傷口を自然と固まるのも、全て免疫の働きのおかげです。人間は、高度に進化した免疫システムを持っています。アレルギーのスイッチはこの免疫機能のバランスの違いによって作り出されます。人間はかつて、結核などの感染症と絶えず戦っていました。赤ちゃんは不衛生な環境に生まれ、ばい菌や毒素の中に育ってきました。そうすると免疫システムは、ばい菌と戦うために必要な免疫抗体を作るのに忙しくアレルギーの抗体を作る余裕はありませんでした。ところが人類がここ100年間で築いた環境は、昔とは大きく変わりました。工業が発達し、街も人も清潔になりました。感染症を抑える抗生物質もでき、免疫は感染症のために働く必要が減ってきました。そうした環境の変化を背景に、免疫システムのバランスが変わり抗体を作りやすくなっていることがアレルギー増加と深く関わっていると考えられます。実際、アトピー性皮膚炎は先進国に多く、現代病と言われている理由もそこにあります。


アトピーがよくなる住宅

私たち工務店ができることは、環境の改善です。1日の大半を過ごす家の中の環境は、アレルギーの発症と悪化に大きな影響を与えることになります。しかし、ダニやハウスダスト、化学物質は目に見えない分、実感が少なく対策しづらいのが現実です。家を建てること、建て替える際に、どうしても、間取りや内装などに目が行きがちですが(こちらも大事ではありますが)同時に住まいの目に見えてないアレルギーなどの対策についても意識して行うことが必要になります。


1、「化学物質」対策には自然素材

 

空気中や食品に含まれる「化学物質」があります。これらは、アトピー患者にとって悪影響を与えます。建材や家具に使われるホルムアルデヒドやトルエンなどは代表的な化学物質で、空気中に存在し、呼吸により定常的に体内に取り込まれています。厚生労働省の指定している揮発性有機化合物(VOC)は14の物質がありますが、聞き慣れない名称もありますが、ほとんどが私たちの普段の生活の中にあふれています。

 

これらの化学物質を排除する目的に大きく寄与してくれるのが自然素材の住宅です。自然素材を使った住宅はアレルギーとなる化学物質を使用していない、使用が抑えられているため、空気中に放出される有害物質が少なくなります。

空気中の化学物質で最も影響が出やすく、建材や接着剤など住宅を構成するあらゆる部門で使われているホルムアルデヒドがあります。厚生労働省の屋内濃度指針値(2019年)である0.08ppmは、過敏な人でなくても臭いを感じる程度といわれています。触れない、吸わないためには家主自身がホルムアルデヒドを使っている建材を意識的に遠ざける必要があります。木材は化学物質を吸着・除去する効果を持つ自然素材を使用することが望ましいです。


2、ダニ対策にはフローリング

アトピー性皮膚炎のもとになるチリダニがあります。日本の住宅ではダニは床面、特に畳やカーペットに多く生息しています。そのため、ダニ数を減らすには床材をフローリングにすることが最も有効かつ理想的な方法です。掃除がしやすいだけでなく、木材の持つ抗菌作用がダニの発生・繁殖を防いでくれるのです。フローリングの素材には、化学物質を多く使用する合板ではなく100%自然素材でできている無垢材をおすすめします。無垢材には、ダニの繁殖を抑制する木の成分があるため、カーペットをなくしたことによるダニ数の削減よりも、より良い効果があります。


3、乾燥対策には湿気

アトピー性皮膚炎の発症と悪化には、皮膚の乾燥も大きく関係しています。アトピー性皮膚炎患者は、室内湿度が低いと皮膚水分量の低下につながり、症状の悪化をまねくといいます。

乾燥をどう防ぐか。ここでも注目すべきは木材の「調湿効果」です。もみの木を含む針葉樹は調湿効果が高く、内装材として使用した際に湿度を50〜60%と最適に保ってくれるため、アトピー性皮膚炎対策としても最適な素材といえるでしょう。モミの木を使った結露実験では、ナラやベニヤ材に比べて高い調湿効果を証明しています。

屋内湿度が70%以上になると、ダニのエサとなるカビが繁殖しやすくなるので注意が必要です。カビ予防の観点からも発生源となる畳やカーペットは避けたい床材なので、無垢材フローリングを検討してみてください。


住環境におけるアレルギー対策

私たちが日常でできること

1、ダニ

ダニは、フンや死骸の粉がアレルギーになります。こまめな掃除洗濯が大切です。例えば、

布団はよく干して乾燥させ、干した後は掃除機をかけたり、花粉がアレルギーの場合は外に干さないようにしたりします。室内で最もダニが発生し、すみかとなりやすいカーペットはできるだけ避けるようにしましょう。ソファーも布製のものは避け、革製(または合成皮革)のものを、ぬいぐるみ、クッションは丸洗いできるものにしましょう。

2、カビ

カビは湿気が多い場所に生えます。十分に換気して、風通しを良くしましょう。具体的には、風呂場、トイレは換気を十分にし、汚れをまめに落としましょう。洗濯機は、内側にカビが生えやすいので時々掃除を行い、キッチンは、換気扇をまわし、流し三角コーナーをきれいします。エアコンはフィルターをこまめに掃除を行います。窓は、結露対策をしっかりと行い、押し入れ、タンスは時々開けてこもった湿気を外に出しましょう。

3、ペット

動物のフケや毛、分泌物などが原因になることもあります。ペットと暮らす生活をする方は特に、こまめの掃除を心がけましょう。

 

4.乾燥

スキンケアとして自分の肌にあった製品で日常的にケアを行いましょう。アトピー性皮膚炎は、バリア機能が壊れた肌からアレルギーが侵入することによって発症します。日常生活で悪化因子を避けることが大切であり、そのために、身の回りやお肌の手入れをすることが改善の基本です。

まとめ

健康に暮らすことは、誰しも望んでいることに疑いはありません。それが、ただ家に暮らすだけで脅かされてしまっていることもまた事実なのです。住宅建築に携わる私たち業者にとっても社会的な責任があります。アトピーで苦しんでいる方が、家を建てるときに、改善、完治するように、木の特性を生かした家作りを推奨していかなくてはなりません。アトピーは現代病といわれているだけあって、複雑に変化しています。ただ、治る病気であります。私たちも日々、学びながら、有益な情報を皆さまに届けていきます。アトピーが治るよりよい家作りとは何かについて、これからも取り組んでいきます。

 

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代表取締役
中山 修
(なかやま おさむ)
代表取締役 中山 修
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千癒の家(株)わいけい住宅代表の中山です。 家は人生で一番長く家族といる空間です。
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新潟で健康住宅No,1になるために、日々勉強しお客様に還元できるように努力しています。