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限りなく現場に近い 設計ブログ

音の伝わり方

2014年7月7日( 月)

家と音は密接な関係にあります。

近隣の音

隣の部屋の音

トイレの音

気になる部分はたくさんあります。

これを遮ってくれるのが吸音材であり遮音材であります。

まず、壁や天井など物質間の音のメカニズムを考えてみます。

 

・反射→音エネルギーがある物体にぶつかったとき、跳ね返る状態を反射といいます。

鉄のように重く、凹凸が少ないなど表面積が小さい物体ほど、反射する音エネルギーは多くなります。

 

・透過→音エネルギーが異なる物体の中を通り抜けてゆく状態のことを透過といいます。

物体の密度が高いほど音は通り抜けにくくなります。逆に、密度が粗いほど透過する音エネルギーは大きくなるというわけです。

 

・吸収→音エネルギーが異なる物体にあたったときに、その物体との摩擦や振動によって、

音エネルギーが、熱エネルギーに変換する状態を吸収といいます。

反射と反対で、スポンジのように面密度*が高い多孔質な物質ほど吸収されやすくなります。

 

まとめると、密度が高い物質は音が透過しにくいが反射しやすい。多孔質な物質は吸収しやすいそうです。

ではなにが音を伝えにくいのか。

遮音材としてはコンクリートなどが完全に音を遮音してくれます。

しかし音を反射してしまいます。

吸音材としてはセルロースファイバーやグラスウールなどが多孔質で有効です。

しかしグラスウールは通常10Kが使われることが多く、吸音材としては不十分です。

一方セルロースファイバーは壁内に一定量を吹き込むので密度も高くなり吸音材として最適です。

音の性質を知っておくと断熱材や壁材を選ぶ時に役立つかもしれません。

 

Profile
設計・工務
田中 俊輔
(たなか しゅんすけ)
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昭和58年、新潟県阿賀野市(旧安田町)生まれです。
新潟の設計事務所勤務を経て、大きな建物より温かい気持ちの詰まった住宅に特化したいと思いわいけい住宅に入社しました。
学生時代東京都の設計事務所で勉強のために働いていた以外はずっと新潟と一緒に生きてきた生粋の新潟人です。
現在はわいけい住宅で建てた家に家族4人で暮らしています。
他県より気候に特徴がある新潟は雪や雨の苦労を熟知した家づくりが必要と思います。
新潟人特有の内向的な部分はありますが大切な事はしっかり伝え良いものを造っていきます。